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「副隊長!!魔物が次から次へと、キリがありません!!」
最前列で戦っていた男が言う。
「みんな!!俺の後ろにまで下がれ!」
兵隊が自分の後ろまで退避したのを確認すると、男は詠唱を始めた。
「全てを焼き尽くす地獄の業火よ、我が前に立ちはだかる者共を灰塵となせ!!『フレイムインフェルノ』」
呪文を唱え終わると、地面が膨れ上がり何本もの火柱が出てきた。
「ギァァァァァ!!!」
魔物達は次々に業火に焼かれて跡形もなく消え去った。
(やったか…?)
「副隊長!!本部から緊急連絡です!!!魔物がこちらに向かってくるそうです!!」
兵士は今にも泣きそうな声で言った。
「数は!?」
「およそ、一万程かと…。」
(やべーな。魔力残ってねーぞ。)
暫くして魔物がぞろぞろと来るのが見えた。
((これまでか…。))
その場にいた全員がそう思っただろう。
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