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「大丈夫か?シュウ」
ふと、後ろから聞き覚えのある声がした。
「魔力すっからかんだ。後は頼んだ、リュウ」
余程安心したのか、シュウは地面に腰を落とした。
「はいはい。直ぐに終わらせるから待ってろよ。」
そう言って少年・リュウは呪文を詠唱し始めた。
「聖なる光よ、全ての闇の根源を断ち切り、我らに安らぎと力を与えたまえ『シャイニング・レイ』」
唱え終わった瞬間…
ドーン!
ドーン!
ドーン!
天空から何発ものレーザ-みたいなのが魔物に降り注いだ。
「まだまだ!!」
「我、望むは聖なる十字架、その輝きを持って敵を滅せよ
『グランドクロス』」
キュィーン
ジュッ…
「ガァァァァァ!!!!」
リュウの元から発せられた十字の形をした光が魔物達を次々と浄化させて行く。
後に残ったのは巨大なクレーターであった。
「ミッションコンプリート。帰るぞシュウ。」
シュウの手を持って起き上がらせる。
「ありがとな。」
「気にするな。本部に戻るぞ。」
「分かった。」
「行くぞ。空間転移。」
光が二人を包み、消えた。
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