僕らこのまあるい星の中で

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「この世界って広いんだよね」 「…んあ?」 ああ、思わずこんな間抜けな声が出るのも無理はない、 だってこいつの発言にはいつも脈略がない 「だってさ、こんなに世界広いんだよ、一体何人の人がいるんだろうね」 「…人口約60億人じゃなかった?」 「……夢ないね」 「はあ?何で」 「だってもっと地球だけじゃなくて宇宙の話とかすればいいのに」 「…それってもしかして宇宙人とかの事言ってる?」 「…そうだったら何よ、その馬鹿にした様な顔は何」 「いや、ガキの言う事はおもしいなぁ、と。」 うー、と顔をしかめる彼女は案外本気だった様で、悔しそうな顔をしている 俺からすればそれはただの戯れ言に過ぎないのだが、彼女からすれば素敵なスキンシップとやら 「で?」 「…何」 「だから、それでどうした?って」 「…馬鹿にするじゃない」 「話さない?聞かなくていいの?」 「………話す。」 彼女は渋々という様な顔を見せたけれど 喜々としたそれは内側を晒しだしていて、丸見えというかなんというか。 .
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