初夏の風

4/4
前へ
/31ページ
次へ
フッと友雅を思い浮かべるだけで、胸がひどく痛む。 だが、決して嫌な痛みではなく、いつまでも苦にならない痛みだった。 ただ…これを『恋』と呼ぶには、あまりにも軽すぎて…。 あまりにも甘い夢としか思えないから…。 泰明は胸の辺りの服を強く掴むと、空を見上げ、静かに溜め息をつくのだった。
/31ページ

最初のコメントを投稿しよう!

19人が本棚に入れています
本棚に追加