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【校長室】
扉を開くと、そこには一体の祖龍が椅子に座っていた、白銀の毛に覆われた体は太陽の光を反射し、きらきらと光っていた、そしていちだんと目立つ角が元からある威厳をさらに引き立たせていた。
「なんの御用ですかな?」
だが、格好からはありえないくらいのやおい声をしていた、僕は少し力が抜けつつも、答えた。
「あ、あの…入学希望者なんですが…」
といい、僕は校長に近づき、入学届けを差し出した。
「ほうほう…少し読ませてもらいましょうか」
校長は机に置いていた片眼鏡を右目にかけ、入学届けを開き、見出した。
「ふむ…名前はクウ・セイガ…趣味は読書と…得意学科は保健、狩りと…特技が火炎玉連発ですか」
「え、あ、はい…」
僕少し顔を逸らして答えた、何故か少し落ち着かない…
「セイガ君、こっちを向いて」
僕は言われるままに校長の方を向いた、その瞬間に顎をそっと掴まれた、僕は少しびっくりして固まった。
「ふぅむ……」
校長は僕の顔をなめ回すかのようにじぃーっと見ていた、そして一分くらいした頃だろうか、校長は手を離し、にこっと笑いこう言った。
「いいでしょう、入学を許可しましょう」
僕はいきなり言われ、少しぼーっとしてしまった。
「どうしました?」
「あっ、いえ、ありがとうございます」
僕は頭を下げた。
「いえいえ、頑張ってくださいね」
と言い、握手をされた。
「は、はい!」
僕は声を張って答えた、と、いきなり扉が開いた、さっきのケルビの女性だ。
「お、フウカさん、この子に寮の場所と番号と組の場所を教えてやってくださいな」
「はい、わかりました」
フウカさんは一礼をし、僕の方を向いた。
「それじゃ、いきましょうか」
フウカさんは少し笑みを浮かべ僕に言ってくれた。
「はい、わかりました」
僕はフウカさんの横を歩き、付いていった……
今思えば、これが僕の大変な人生の幕開けだったかも知れない………
【序章…完】
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