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【寮/203号室】
「え~、今日から一緒に住んでもらうセイガさんです」フウカさんは僕をみんなの前に出した。
「よ、よろしくお願いします」
僕は頭を下げた、そうしたらクシャルダオラの方が
「おぅ、よろしくな!!」
と豪快に笑いながら握手をせがまれたので握手をした。
「よろしくお願いします」
「そんな硬くならずに、な?」
とメツガさんが僕の肩に手をそえた瞬間、僕の体の周りに風が起こった、その風は体を優しく包み緊張感を無くしてくれた。
「どうだ?楽になったろ」
と笑いながら肩を叩いた。
「は、はい…い、痛いですよ」
と僕は手をのけた、するとメツガさんが
「そうか?ガッハッハッハ!!」
大笑いした、かなりの笑い上戸だなぁ…と、不意に周りを見渡すとフウカさんがいなくなっていた。
「あれ?フウカさんは」
と言い放ったら声が反って来た。
「フウカさんなら帰ったよ」
声がした方を向くと、ディアブロスのスラギさんがいた。
「事務所でまとめないといけない書類があるらしい」
「そうなんですか…でもどうしよう」
「どうした?」
メツガさんが聞いて来た。
「いや、僕まだ自分の組がある場所がわからないんです…」
少し焦っていたらスラギさんが
「いや、それなら大丈夫だ」
「え?」
「君の組と番号が書かれている紙を渡された、つまり案内しろってことだろうな」
スラギさんの右手には先程までフウカさんが持っていた紙が握られていた。
「おぅ、ちょうどいい、お前の事もいろいろ聞きたいしな、組の場所まで案内してやるよ」
「俺は少し寝たいからメツガだけでいってくれ」
といい、紙をメツガに渡した。
「おぅ、任せろ。セイガ、荷物降ろせ、いくぜ」
僕はぼーっと見ていた、だがメツガさんの声で眼が覚めた。
「あ、はい」
僕は鞄を隅に降ろし、玄関を出た。
「んじゃいってくんな」
「あぁ、気をつけて」
とスラギさんは手を振り寝そべった。
「んじゃいくぞ!!」
メツガさんが声を張り上げたので僕も
「はい!」
と張り上げた。
僕達は扉を閉めて校舎に向かった………
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