開会式

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昼食を食べ終え、再び学校内をうろうろ。やることもないので、暇をもて余す。 相変わらず生徒の集団が目に映る。 あの集団に入りたい。ぼんやりしていた勇樹は、そんな事を考えながら思わず近寄ってしまう。しかし…… 「てめーキモ崎、こっち来んな失せろ! キモいんだよ!」 集団の中の1人がそう怒号し、手で追い払った。 いつもどおり、か…… “キモ崎”というのは昔からの勇樹のあだ名だった。 他にも“くそ崎”や“タコ崎”等のあだ名も使われていた。 勇樹は返って寂しくなり、先程より一層暗い表情を浮かべながら廊下を歩き続けた。
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