かつてないほどの怒りと苛立ちを募らせる学園最強の少女の恋事情

5/6
前へ
/47ページ
次へ
 そう思って、恢の方を向いて、私は見てしまった。  恢と、妖さんが、お互いに笑いあっている――。  な、な、なぁぁぁあっ!?  愕然とする私に、更に信じられない会話が耳になだれ込んできた。 「よーし、今日は調子いいみたいだから夜諭間に集中して当ててやろう。伸びる時に伸ばさにゃなぁ?」 「そんなっ先生っ! 発言はみんな平等が学問の基本でしょうっ?」 「ああ? そんなのは上っ面だけで本当はみんな当たりたくねーんだよ。そんな中で生け贄がわざわざ出てくるんだぞ? みんな喜んで承諾するさ、なぁみんな?」  超ぶっちゃけた先生の掛け声に、恢の抗意は、 『はーい。承諾しまーす』 「えぇぇっ!?」  当然のように潰された。  いつもの私なら、いや、いつもの状況なら、私もこれに賛同出来るよ?  でもね、今はダメなんだよ先生っ!  今だけは、ダメなの~っ! 「じゃ、次も夜諭間に読んで貰おう。ほら、さっさ立て」 「く、これってイジメにならないのか先生っ!?」
/47ページ

最初のコメントを投稿しよう!

103人が本棚に入れています
本棚に追加