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……うん、今は本当にそう思える。
何せさっきの十分休みには鳴の奴から無駄に虐められて、唯一の安全地帯は授業中だけになっちゃったんだから。
全く、あいつはガチに俺のことを殺したいんだろうか?
『戦闘教員』がいなかったら俺は今頃消し炭になってたぞ。
学校の壁を貫通させるほどの電撃の塊を乱射してくる奴、今まで見たことねぇし、しかも俺がその標的になってんのってマジに有り得ないんだけどっ!
職員室前までなんとか逃げ着いたからなんとかなったけど、ここ最近での死線の中では一位になってもおかしくないレベルだったな。
「夜諭間、くん、教科書、を、見て、下さい、ね」
「あ、はい、スミマセン」
とかなんとか考えていたら先生から注意を受けたので、視線を教科書に落とす。
「……あの、恢、くん、その……」
「うん? 何? どこかわかんないとこがあった?」
申し訳なさそうにそう告げた妖さん。
少し顔が赤いけど、どうしたんだろう?
「……いえ、そうでは、なくて……」
「え、何?」
と、更に声を小さくした妖さんに、俺は《不用意にも更に身を寄せてしまっていた》。
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