鬼と狐の狂乱激舞

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「……あの、その、肩、が……」  肩?  肩がどうかした、んだ、ろう……か…………アレ?  ……えーと、俺は妖さんと俺の机の境上にある教科書を見ようとして体を寄せてしまっている訳で、つまり、その、お互いの肩が触れちゃってるってこと?  そういえば、なんか、肩からじんわりと他の体温が伝わってくるような、 「死に晒せこのセクハラ鬼畜外道ぉ!」 「ぐぎゃああぁああ、あぁあぁぁ!」  凄まじい電撃。  これはもう死んだんじゃね?的なレベルの電撃が、俺の体中で暴れ狂った。  なんで俺がこんなことを呑気に考えていられるかと言えば、犯人が誰なのかわかるし、もうだいぶこの仕打ちにも慣れてきたからだ。  うん、まあ予想はしてたさ、このぐらい。  だってあの鳴だぞ?  今朝なんか妖さんに声をかけただけであんな目にあわされたんだ、直感で来るって解ってたもーんあはははは……。  ……う、てか、これはほんとにヤバいかも。  文句言うどころか、体が動かね。  なんか、心無しか体が冷たくなってきたような……。 「恢くん!!」  ああ、誰かが俺のことを呼んでいる。  天使が迎えに来てくれたのかな、なんてバカなことを思いながら視線だけを見上げると、妖さんの心配そうな顔と二つの三角獣耳が見えた。
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