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もう一度言おう。
凄い美人が、そこにいた。
「席は、あそこの窓際が空いてるから、そこね」
「……はい」
窓際最後尾、学生にとっては特等席とまで言える場所に、彼女は静かに座った。
もっと具体的に言うのならば、俺の隣の席に座っちゃった。
「……こんにちは」
おっとりとした、と言うよりは躊躇いがちにそう笑いかけてくれたのは、もちろん雨羽美 妖さん。
近くで見るとめちゃくちゃ綺麗だった(もちろん遠くで見てもだけど)。
「こんにち、は。えっと、俺は夜諭間 恢(やゆま かい)。名字呼びにくいだろうから、恢って呼んでいいよ。わかんないことあったら、聞いて……なるべく答えれるよう努力するんで」
「……うん、ありがとう」
上等文句というか、下心ありまくりのそれに、妖さんは嬉しそうに笑いかけてくれた。
……やべー、悶絶しそうなほど綺麗だ。
こんな、なんでもない会話に笑ってくれた妖さん。
恋人にしたいランキングをぶっちぎりで単独トップになるであろう笑顔に、俺は―――
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