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「この、ド腐れ変態馬鹿野郎がぁぁあっ!!」
「ふぎゃあぁぁぁあぁ!!」
全身に超弩級の電撃が駆け巡り、地面に逃れ切れなかった雷が俺の周りから凄まじい電磁波としてクラスメート達に向かって放たれた。
予想出来た展開だったからか、クラスメート達の悲鳴が聞こえなかったので、見事その電磁波を回避出来たらしい。
ああそうさ半分以上は予想してたさでもただの挨拶みたいな会話をしただけでこの仕打ちはマジに俺を殺すつもりなのかそうなのかそうなんだなふざけんなよこの電撃女っ!!
「大丈夫、雨羽美さん!? 今こいつから変なこと言われなかった!?」
「え、あ、う、うん。その、ただ、自己紹介しただけ、です……」
まだ痺れる体に無理やり力を込めて首を上げると、そこには妖さんの肩を握りしめている小鬼がいた。
小鬼。
その表現はあまりにも適切過ぎて、俺はつい今し方自分に降りかかった被害が誰によるものかを確信出来た。
「て、てめぇ……にゃに、すゅやがう、んだ……!」
「呂律回ってないわよ変態。安心しなさい、殺さないようにだけは気をつけてあげたから」
意気揚々にその小さな胸を反らしたのは、俺の幼なじみの霞ヶ浦 鳴(かすみがうら めい)だった。
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