さようなら

3/13
前へ
/63ページ
次へ
莉央とわたしは、すぐに仲良くなって、一緒に人形遊びをしていた。 しかし、莉央は、すぐに飽きて、人形たちを部屋の床に捨てた。 「お人形さん、何も喋らないからつまんない」 莉央は、そう言った。 「喋るお人形があったらいいのにな」 喋る人形なんて、いらない。そんなの人形じゃない。 莉央の言葉を聞いて、わたしは、今までかわいかった莉央が大嫌いになった。 莉央なんか、仲間にいれてあげない。 わたしはそう固く心に決めた。 しかし、莉央はわたしのことなど気にも止めず、外で友達をつくっていた。 莉央は、人形遊びをやめた。
/63ページ

最初のコメントを投稿しよう!

177人が本棚に入れています
本棚に追加