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「なんか、不服そうだね」
少年のリアクションにロキは言う。
すると、少年は当たり前のような顔をしてロキの方を向く。
「どう見ても、弟じゃない」
画面に映るヘルを指差しながら、少年はそう言い放った。
「断じて違う、ボクは三人ものカワイイ子を持っているんだぞ」
ロキの反論に少年は驚きを通り越してうさん臭さまで感じ始めた。
その様子にロキは諦めを覚えると改まってヘルの方を向く。
「ヘル、見ての通り定員は二名。外形の特徴からして座標は日本で」
「わかりました。…………座標設定完了。…………現地から現世へのコネクト完了。ゲートシステム、オールグリーン。ゲート開きます」
ヘルの言葉と共に扉は重々しい音をたてて開き始める。
開いた扉の隙間からは光が溢れだし、少年は思わず目を細めた。
「では、行ってらっしゃいませ。お父様」
完全に開き切った扉からは光で満ち溢れていた。
「うん、行ってくるよ。ほら、少年Aいくよ」
「あっ、うん」
ヘルとの挨拶を交わし、ロキは光の中へと歩いて行き。
それを少年が慌てて追いかけて行った。
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