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午後は10時。リーゼ峠を白いシルビアが駆け抜けていく。傍らから見ればぶっ飛んだ走りだが彼にしてみればシェイクダウンといったところか。
「シルバーのDR30ねぇ…」
シフトダウンからクラ蹴り。ただ走っているだけではつまらないので、角度のついたパフォーマンスドリフトでコーナーを抜けるシルビア。その時背後からライトが。
「まんまと食いついてきやがったな‼鉄仮面め」
アクセル全開。250馬力のレスポンス重視チューンのシルビアはタイムラグもなくスムーズに加速。軽量な車体とクロス化されたミッションと合いまってスカイラインと良い勝負の加速を見せる。
しかし50馬力程のパワー差は以外と大きく、いつの間にかテールトウノーズに
「速い‼」
だが慌てず次のコーナーに合わせブレーキ&ステアを切る。コーナーではシルビアに敵う者無し。みるみる離れていく。バックファイアを放ちながらフル加速する。
「あのポイントまでは現状をキープするぜ‼」
ストレートで追い付かれつつコーナーで引き離す。こんな状態が暫く続いていた。
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