ストラダーレ

逆襲

さて一方のDR30だが、ｽﾄﾚｰﾄで追い付いても肝心のｺｰﾅｰで離されるためかなりのﾌﾗｽﾄﾚｰｼｮﾝが溜まっている｡
「いつまでも目の前うろちょろしやがって」
そして離れていくｼﾙﾋﾞｱを見据えながらｺｰﾅｰを脱出。目前にはﾛﾝｸﾞｽﾄﾚｰﾄが
「行かせて貰うぜ‼ﾋｬﾊﾊｧ」
ｱﾙﾀｲﾙの時と同じようにｼﾙﾋﾞｱをﾊﾟﾜｰで抜くｽｶｲﾗｲﾝ。差はどんどん離れていく｡
「やっぱりﾊﾟﾜｰじゃ勝ち目ねえだろう‼ﾋｬﾊｧ」
ｽｶｲﾗｲﾝは蛇行を始め、ｼﾙﾋﾞｱを精神的に追い詰めていく。
「おらぁ‼くるくるｶﾞｯｼｬｰﾝだぜ‼ﾋｬﾊﾊﾊﾊｧ」
しかしｹﾞｰﾂにその手は通用しなかった。早めの減速からｽﾑｰｽﾞにｺｰﾅｰにｼﾙﾋﾞｱを放りこむ。
「チッ…きかねぇかよ‼」
地元でしかも誰よりも走り込んでいるｹﾞｰﾂ｡ｺｰｽの地理は知りつくしている。
ｹﾞｰﾂを追い詰めるつもりが逆に焦りを感じつつあるDR30のﾄﾞﾗｲﾊﾞｰ｡そしてｺｰﾅｰの先。そこはこの峠一番のﾛﾝｸﾞｽﾄﾚｰﾄであった｡