初体験

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何時、何があってもおかしくない程に、この部屋は張り詰めた空気を漂わせていた。 部屋の外からはまだ幼い子供達の話し声が、部屋を通り過ぎる。 その声が合図かのように、コウがアキを、アキがリュウを、リュウがコウを… それぞれが絡み合う… ガタン… ドタン… 次々に倒れる椅子や机が、大きな音を出す。 その音を聞きつけ、駆け付けた数名の教師。 コウ、アキ、リュウと引き離して、それぞれを席に座らせる。 小さな子供が駄々を捏ねたかんじの新入生の三人。 入学式にも出席出来ず、一日を生活指導室で過ごす。
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