一寸先は闇とは良く言ったもんだと思う。

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で、所変わってここは屋上、鍵はハルヒががめて来たのだろう。凄まじい殺気の中での食事は終わり 「…今に至る、と」 「誰に話しかけてんのよ」 知らない間に声に出ていたらしい。以後気をつけなければ。さて、飯も食い終わり先程の怒りも収束し始めたハルヒが話しかけてきた。 「アンタなに貰ったの?」 「へ?」 貰う何をだ?知らない間に何かを得ていたとするならばそれこそ俺が知りたい。はて、俺は何かを貰ったか… 「とぼけないで!アンタが何も貰わないで私よりあのムサい野郎共選ぶハズないじゃない!」 何だその変な自身は、俺はいつも通りのことをしただけなんだが… 「…」 ハルヒがじっと睨んでいる。こちらの真意を探らないと気が済まないようだ。ここは苦しいが言い訳…もとい弁明するしかないようだ。 「いやぁ、それはだな」 かと言ってこの状況を上手く切り抜けられる便利ソフトが俺にプログラムされている訳も無く… 「なにを口ごもってるの?…まさか、アンタ脅されて変なっつブフッ」 あっという間に口を挟まれたがとんでもない妄言を言い始めたので急いで口を塞いだ。 「何をぶっ飛んだことを言ってんだ。あいつらの名誉にかけてそれは無ぇよ」 「ホントに?心配ないのね?」 と言いながらハルヒは心底心配そうにしている。不覚にもこの時俺はいつもと少しだけ違うハルヒにグッと来た。 「ま、まぁな」 その瞬間何を思ったのかハルヒの顔に怒りの色が再燃した。 「…そう、じゃあ」 「…ハルヒさん?ハルヒさん?」 「何にもないのに私よりあいつらを取ったのね!キョンのばか!!」 バシンッと俺の頬に強烈なビンタを放ったハルヒは走って屋上から出て行った。なんだ?どうした?ハルヒ?どうかしてしまったんだろうか…普通の“ふ”の字も嫌うようなお前が普通に女友達(俺だが)との食事に昼休み費やし、あまつさえこの俺にヤキモチだと? 「なんだかなぁ…」 いくつもの不可解な事件に巻き込まれなれた俺でも感じる圧倒的な不可解と理不尽のダブルパンチで俺はしばらく放心状態だった。
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