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現在学校に向かっていつものハイキングコースを全力疾走している。何時もの調子なら駆け足とか疾走くらいのペースですんだのだが、今朝はいささかアクシデントが多すぎた。
まず第一に、俺が女になってしまったこと。
第二に、それがこの世の理かのように当然、または周知の絶対的常識になっているということ。
第三に、これが一番厄介だった。
俺が女ということは衣服、下着やその他諸々がすべからく女物だったことである。当然、俺は女物の衣服など着用したことは無いし、下着などは断じて、マリア様に誓おうがお釈迦様に誓おうが、決っっっして着用したことなどない、そしてこれからも無い…ハズだったのだが…はぁ
悲しいかな俺はしっかり着用している。いや、俺だって躊躇ったぞ?躊躇ったんだ!おいそこっ引くな引くな。
まぁつまり、主に第三が理由でただでさえ遅い出発時間が更に遅くなったという訳さ。
必死こいて走っていると、俺の少し前に同じように走っている見覚えのあるやつがいた。
「谷口…」
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