第一話 〈君と僕〉

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俺が入学したのは地元の茨城県にある野球部も大して強くもない普通の学校。 その名は霞(かすみ)高等学校。 勉強は県内でトップクラスの部類に入る進学校。 共学で男子と女子の比率は5:5と、まさにどこでもあるような普通の高校だ。 俺はこの高校に推薦入学で入った。そりゃ野球ばっかやってた俺が、勉強の成績なんていいはずないからな。ま、野球のおかげで大学の進学率が高いこの高校には行けたのも事実だ。 なぜそんな高校へ入ったかって??そりゃ、確かに俺はシニアリーグの県大会優勝投手になった。(関東大会では惜しくもベスト4だったが…) だからオファーなんて全国から数え切れないほど来たし、甲子園常連校のスカウトさんも俺を欲しがる人が多かった。 でも…でも…俺は必死に考えたんだ。
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