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ヘヴィボウガンは本来なら状態異常を引き起こすタイプの弾の運用に向いていない。だがヘルメスはライトボウガンと変わらない速度で睡眠弾を撃ち終えた。
「大きな博打だったがまあ作戦通りか…」
汗を流し、がっくり膝をついたヘルメスだがダメージは彼が一番少ない。どちらかというと最後に見せた早撃ちの疲労が大きいようだ。
「相当ギリギリだったな、こいつが起きる前に早く立ち去ろう」
装備していたランポスシリーズの防具をボロボロにされた上に最後の一撃で少し見ただけで分かるほど刀身が歪んでしまったルッチが言う。
「…………」
相変わらずオリビアは何も言わないが地図を二人に見せて何かを伝えたがっている。
「確かここに村があったばずだ、そこで立て直そうということか?」
「………………」
ヘルメスが自分の言葉をきちんと理解してくれたのがよほど嬉しいのかコクンと満面の笑みで頷いた。
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