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「……そろそろ話すか」
髭男が去ってからしばらくして他に人がいないのを入念に確認してようやくヘルメスが口を開いた。
「どうやらこの村は迷い込んだハンターを殺して装備品を売り払うことで生活の足しにしているような村らしい」
「つまり殺される前に逃げないと彼等の生活の糧になってしまうということか？」
「ああ……そこでだ、夜になったら気付かれないようにこの子を連れて街に逃げる」
二人はヘルメスの真意を図りかねている。村から出るまでは理解できるがそこから先の意味がまったくわからないからだ。
「恐らくこの子がいなかったら先人と同じくこの村に亡骸を埋められていたぞ」
つまり彼女の告発がなければ確実に三人ともこの日限りで村の大人達の副業の為に死んでいた訳である。
「罠かもしれないんだぞ？さっきの髭男とグルでな」
「罠じゃ無いから安心して」
「だったらなぜ自分の住む村を売るような真似をするんだ？少なくとも理由を聞かなければ信用はできない」
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