急襲†出会い†

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車両が揺れた原因は決して岩に乗り上げてしまったとかその程度のものではなかったらしく、先頭の車両でパニックが起きていた。 そして、原因に心当たりがある一人のヘヴィボウガンを背負ったガンナーが外に出て様子を伺ってみる。 砂漠の強烈な太陽光を肌で感じながら車両から飛び降りるとまず人影が見え、続いて何か巨大なものが高速でその人影を追いかけているのが視界に入った。 巨大な影の正体……砂漠の砂のような黄色に晴れ渡る空のような水色が覆い被さったような鱗の色に発達して腕のようになった前足、獲物を噛み砕く暴力的な程強靭な顎。 「奴が噂に聞く轟竜か……」 ぶつぶつと独り言を呟いてから影を目で追いかけ始めた。影は轟竜を必死で車両を引くアプトノスから引き離そうと努力しているが自分の身を守るのが精一杯に見える。 そこでガンナーは先頭車両に行ってから影の援護に向かうことにした。
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