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その内、痺れを切らせた轟竜は右にできた死角に向けて音を頼りにしたむちゃくちゃな攻撃を始めた。
「これでも食らえ!」
一見無駄に見えるティガレックスに対する音爆弾、しかし右目が使えない今右から入って来る情報は音のみ。その音を音爆弾で奪われると言うことは死角云々というよりも右側を完全に切り離された事になる。
「うまくいったな、これなら十分に時間が稼げるだろう」
「ああ、あとはもう10分ほど時間を稼げば列車は砂漠を抜けるはずだな」
その後も三人はティガレックスの視界に入らないように立ち回りながら残すところ三分程となった。
轟竜は相変わらずむちゃくちゃに暴れていたが両腕に怒りを示す赤い紋様が浮かんでいた。
「まずいな、怒り始めたか……これからは防御と回避に集中しないと死ぬぞ」
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