141人が本棚に入れています
本棚に追加
『…で、陽子って女は?』
智哉がキョロキョロ辺りを見回す。
『足~!
轢いてるタイヤ
どけて~な~~💦』
叫ぶシマケンを無視して、サルが答える。
『三組はまだ
俺ら出て来た時、
終わってなかったから
もうじき
来るんちゃう?』
智哉はシマケンの足を踏む前輪をわざとグリグリと左右に動かしながら答える。
『まだなん?
ヤニ吸いて~よ』
すると尻餅をついてたアキラが立ち上がり、
『俺ら智哉が
陽子と会ってる間、
マクド行っとくからさ
終わったら来てよ』
と言う。
すると、今まで黙ってたサルが
『俺今日、
用事あるから
智哉と陽子が来るまで
待って、帰るわ~』
と言った。
『ついにサルも女?』
智哉が茶化す様に言うと
『ちゃうわ!
今日は俺マジ
家の用事~
怠いけどしゃーない』
と、面倒臭そうに答えた。
『じゃあ陽子は
サルに任せて
俺らマクド行こうや
俺もヤニりて~~』
アキラが言うと、やっと智哉は自転車の前輪を持ち上げた。
『はよ足抜けや!』
智哉は偉そうに言う。
『ホンマ痛かった~』
シマケンはぴょんぴょんする。
『じゃあ、また後で!
サル、また明日な!』
タタヤンが言うと、シマケンとアキラも手を振り
正門前に背を向けた。
最初のコメントを投稿しよう!