141人が本棚に入れています
本棚に追加
『今日学校帰りにさ
陽子って覚えてる?
智哉に渡せって、
手紙預かってたんや』
そう言うと、サルはポケットを漁り、ぐちゃぐちゃになった、煙草の葉っぱだらけのピンクの封筒を取り出し智哉に渡した。
『あ?陽子?
それ誰だっけ?』
智哉は考える。
『幼稚園一緒やったやん』
サルは笑いながら言う。
『覚えてるか!!』
智哉も吹き出す。
『なんか俺らこの前
マクドでたまってた時
陽子もおったらしくて
次の日智哉の事
【あれ誰?】
って聞いてきとったか
ら智哉に惚れたんやな
い?
で、今日手紙渡しとい
てって預かった。
幼稚園一緒やったのに
忘れてやがったわ』
サルはそう言いながら笑う。
智哉も少し笑いながら手紙を乱暴に開け、中身を読む。
この陽子から手紙を貰った智哉と言う少年。
本名 星野 智哉(ほしの ともや)
サルと同じ13歳の中学一年生。
最初のコメントを投稿しよう!