壊れていく 心

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白い壁。 見慣れぬ 窓の外には 雨が降っている ゆっくりと 辺りを見回した 病院だ 横には無表情な顔で あの男の子が 座っている 「よかった… 目が覚めたね」 浩二が 由美に 笑顔を向けた どこか さみしそうな笑顔で… 「怪我は かすり傷程度らしいから ゆっくり 寝ればすぐよくなるって 先生が言ってたよ。 今夜は 何も考えないで よく 眠るといいよ 今日は帰るね、 それからこれ、気持ちが落ち着いたら読んで」 浩二は そう言い残して立ち上がった ベットに寝ている由美を残し 振り返る事もせず 出ていった
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