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十二月六日。土曜日。
私は甘かった。というか、阿呆だった。六日は土曜日。すなわち学校は休みである。
誰もいない校舎を目の前にして、私はハァッと大きなため息をもらした。
「どうして休みなのに来ちゃったんだろぉ。」
その答えは簡単だ。多分、いじめとか……この一週間で色々な事がありすぎたせいで、混乱してて……そのせいだろう。そもそも、お母さんも教えてくれても良かったのに。
「まいったなぁ。」
学校の裏道を見てみる。またあの青年の所へ行こうかとも思ったけど、邪険にされたら嫌だったし、また明日も会う約束をしているから、我慢した。
私は名残惜しそうに家に帰り、明後日改め明日への想いを胸に、心踊るのだった。
第一週・終
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