ただそれは、小さい喜びだった

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平凡な朝――。 いつもどうりに柚に竹刀で叩き起こされての起床。 そしてリビングに下りて母さんの作った美味い朝ご飯を食べる。 そして稽古というなの新手の虐待。 柚が一方的に打ち込んで、それを俺は華麗に全部受ける。 程良く半殺しにされた所で稽古終了。 次に学校に行く支度を整える。 支度を整えたらいつもどうり母さんに見送られながら玄関を出る。 そして学校での違和感。 その日、凪ちゃんは休みだった。 何でも、風邪をこじらせたらしいのだが、俺はそれを嘘と捉えた。 何故か? それは昨日に柚とケンカをしたから。 そして俺が先に帰ったから。 出来た人間になるつもりなんてないが、心配になるのは情流れる生物としての性。 ましてや友達という大切な存在ならなおのこと心配してしまう。 授業を全て適当に済ませてから柚に一言伝え、俺は凪ちゃんの家に行くことにした。 しかし、友達でありながら俺は凪ちゃんの家を知らない。 喋ったのが最近なので仕方がないと言えば仕方がない。 俺は職員室に足を運んだ。
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