プロローグ

2/3
前へ
/119ページ
次へ
青々とした快晴の空 校舎裏の満開に咲き乱れる桜の花 穏やかで清々しい風を浴び、揺らめく髪を抑えながら女の子が男の子を真正面から見つめてる。 女の子は頬をほんのりと赤らめ、髪を抑えているのとは逆の手で、スカートがシワになるほどの強さで握りしている。 その場は沈黙に包まれていたが、沈黙を破るかのように女の子は口を開いた。 「私、この学校に入学してからずっとずっとあなたのことが好きでした!! 何度もこの気持ちを伝えようとしました……。何度も告白をしようと思いました……。 けれど…私にはそんな勇気がなくて……。 でも今日言わなければ、もうあなたに会えないような気がして…。この気持ちを伝えることが出来なくなってしまうかもしれない…。 そんなの嫌だったから……絶対に嫌だったから!! 私、あなたのことが好きです!!大好きなんです!! 私と付き合って下さい」 女の子は目に涙を浮かべ、これまでにこんなに大きな声を出したことが無いんではないかという声で、目の前にいる男の子に告白をした。
/119ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1459人が本棚に入れています
本棚に追加