♥2..先生はじめまして

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「かて………きょ……」 「初めまして祭さん、今日から君の家庭教師のユウシっていいます」 ……嘘や!! 「て、ていうかお母ちゃんまだ成績表見とらんやん! 横暴や!!」 「どーせアヒルやろ?」 ……………。 …に、にしたって…! 「お母ちゃんはなーんでもお見通しやで!★」 「ううう…」 「ユウシ君な、東京の大学通ってて今夏休みで里帰り中で暇なんやってー。 んでお母ちゃん、本屋でアルバイト雑誌見てたユウシ君見て あんまりかわいくってナンパしてきちゃったわー」 「って結局浮気やんか!!」 「だからお母ちゃんにはお父ちゃんだけやって」 「うそ!信じられへん!」 浮気やないんなら、 なんでずっと抱き合ったまんまやねん…! ウチが二人の様子見て口ごもってしまった所を見て、 お母ちゃんは豪快に噴き出した。 「っぷは!祭まっかっかやーん! ほんまウブやんな、これだから処女はぁー」 「なっ…!お母ちゃんのばか!!」 「これはカテキョよろしくねーっていうサービスやねん、浮気とはちゃうちゃう♪」 お母ちゃんはウチをからかうように 更に男に身体を擦り寄せとる。 ――っうう、お母ちゃんのあほ!あほー! 「姫奈サン、娘さんの前なんだから離れましょう」 「あん、ユウシ君のけちー」 「ごめんね、祭さん」 ! ――こ、この人、実はええ人? 「祭さん処女なんだね」 …………前言撤回。 ウチは不機嫌に眉を潜めて男を睨み付ける。 「あはは、冗談冗談。 中学生だし当然でしょ」 「もーええわ! ウチ一人で勉強する! …家庭教師なんて、いらへんから!」 ウチはそう吐き捨てて、リビングを走り去った。 二人してウチのことばかにして。 むかつくむかつく!! …カテキョなんて絶対認めへん!
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