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『ぐああああ!』
黒い球体を正面から喰らった巨人は、黒い煙を上げながら消えていった。
「よし、進むぞ」
二人は巨人を倒した後、さらに奥へと進んだ。遺跡は途中から洞窟のようになっていて、さらにほとんど光がなく真っ暗な状態だった。
「あれ何?」
しばばらく歩いていると、前の方から光が見えた。
「扉だわ!」
リリアは扉だと分かるとまるでおもちゃを見つけた子供のように走っていった。
「痛っ」
しかし、扉には結界が張っており、開ける事は出来なかった。
「リリア!?」
リリアは手を押さえて屈み、シルはリリアに駆け寄った。
「大丈夫?」
リリアの手には特に外傷はなく、平気そうに見えた。
「ん、大丈夫。ちょっと痺れただけ」
リリアは立ち上がり、大丈夫というように笑った。しかし、まだ手は押さえていた。
「そっか。それより何なんだろう?」
「あっ、触らない方が・・・・」
シルが扉に近づいていったのでリリアが止めたが間に合わず、シルは扉に触れる。
シルが扉に触れると、リリアのように結界に阻まれることはなく、さらに扉が自動的に開いた。
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