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「5865・・・・・・そんな、四百年も経っているのか・・・・俺は四百年も・・・・」
青年は拘束されたままピクリとも動かなくなった。しばらくの間、沈黙が続いた。
「ねぇ、あなたの名前は?」
その沈黙を破ったのはリリアだった。
「・・・・・・」
しかし青年は顔を上げ、リリアを見たまま一言も喋らない。
「ちょっと、何か言っ「ガルムだ」」
リリアは文句を言おうと声を出した所を青年に遮られた。
「ガルム・リーフェンスだ」
ガルムの言葉を聞いたリリアは満足そうに笑った。
よく見ると、ガルムの瞳は金色だった。
「ガルムは何族?」
「・・・・混血児・・・・」
ガルムは困った顔をして、小さい声で呟いた。
「えっ?」
「竜人とヴァンパイア、天使と悪魔の四種族の混血児だ」
「!!」
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