嵐の予感

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「なんでテメーの言うこと聞かなきゃならないんだよ!」 「いいのかなぁー。健一にチク「お止めになって下さいッ!!‥‥‥あッ。」 「…………、それがホントの話し方なんだ。」 ‥‥‥‥‥‥‥。 咄嗟にでてしまった。俺が捨てた過去の俺。 否、捨ててきたはずの過去は、隠していただけ。心にしまっていただけ。 本当は、何も変わっちゃいなかったんだ。 「違うッ!!」 きっと、声が裏返っていたに違いない。 「違わないさ。」 フワと大きな掌を頭の上に乗せられた。 なんでだよ……。なんでこんなに嫌なのに、胸が苦しいんだよ。 涙が出そうだ。 「あんま………、優しくすんな………。」 好きになるかも知れないから。
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