嵐の予感

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ハッキリしない感覚にイライラしていた。 「おい!!」 「ん、なんだ?臣くん。」 「ちょっと来て!!」 そう言って、健一に 「酒がキレたから買ってくる。兄貴の親友さんと」 と話し、許可を取った。 ―――――――。 場面は変わって、夜空の下、二人の歩く姿が目をひく。 「ねぇ、あんた。何で俺の名前知ってたんだよ。」 「健一が教えてくれたんだ。」 「じゃあ、何であの時、兄貴に抱きついてたんだよ。」 「好きだから‥‥、かな。」 「何で男同士なのに、好きとかわかるんだよ。」 「んー、好きだから、それだけ。」 「でも、兄貴シスコンだし、彼女いるよ。」 「知ってるよ。好きな人の側にずっと居られるのは親友の特権だから。」 涙が出てきた。自分の事じゃ無いのに。 「ッ‥‥‥クッ‥‥」 「なんでそこで泣くんだよ。」 「ッ‥‥ウッ‥‥‥絶対に叶わなくてッ‥‥、誰からも‥‥‥ウッ‥祝福されないって‥‥‥分かっててもッ‥‥‥‥、なんで‥‥‥ウゥ‥‥‥諦めないんだよ!!‥‥なんで‥‥‥。涙は‥‥‥‥ッ、止めたくても止まんないものなんだよ!!」 少しだけ、兄貴とこの男の情の深さが見えた気がしたから。 俺が言った後直ぐに、この男の顔が近づいて来た。‥‥‥と思ったら、いきなりキスされた。
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