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3
と、言う訳でレイはリオと狩りに出ることにした。
理由は一つではない、
確かに報酬金は破格だ、しかし何より、この依頼をこなせればハンターランクを上げる、と言われたからだ。
ここまで言われれば嫌でも二人でやるしか無かった。
その途中で思ったのだ、最悪だ、と。
狩りが嫌なわけでもない、さっき喧嘩したばかりのリオと狩りに出るのが嫌なのだ。
実力はあるだろう、しかしどうにも気に喰わない。
恐らくリオもそう思っているのだろう、さっきから会話はほとんど無い。
そんな事を考えているうちに狩り場に着いた。
場所は森丘、もう何度も来ている場所。
二人は馬車を降り、狩りの準備を整える。
背中に背負った大剣、ヴァルキリーブレイドを抜き放った。
この剣は防具と同じくリオレイアの素材を使って作られた武器。
ハンターを始めた時に使っていたボーンブレイドを強化し、今これにいたっている。
リオも武器を取り出す。
武器はプロミネンスボウだ、リオのレウスシリーズと同じく、雄火竜リオレウスの素材で作られている。
最終準備を終えて、二人は拠点(ベースキャンプ)を出た。
まず目指すのはエリア4
狩り場のほぼ真ん中に位置する円形の草原だ。
エリアに入りその奥からかすかな唸り声が聞こえ、レイ達は近くにある岩に隠れ覗く。
「リオレウス……」
いたのはリオレウスだった、レイは左手に閃光玉(激しい光を放ち相手の目を暗ませる道具)を持ち言った。
「行くわよ、くれぐれも足手纏いにはならないでよね」
「そっちこそ」
ふんっ、と鼻で笑い岩から離れる。
リオレウスはレイを見付け、咆哮する!!
「うるっ……さい!!!」
力いっぱいリオレウスの眼前に閃光玉を投げ、炸裂!
「グオァァァァ!!!?」
激しい光に目を灼かれ、リオレウスが叫ぶ。
その顔にレイは背中の剣を抜くと同時に振り下ろす!
超重量のそれはリオレウスの顔に当たり仰け反らせた!
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