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ある日曜日の昼下がり、私は悩んでいた。
幸せって何だろう、だとか、人間は何の為に生きるんだろう、だとか、まぁそんな感じのことを考えていたのだ。
何とかして答えを見つけたいと思い、最近は常にこんなことばかり考えている。様々な宗教を学び、聖書などの書物を読んだが、答えは一向に出てこない。
私はため息をひとつついた。私の気分はもう何ヶ月も落ち込んでいる。
髪の毛をかきむしって、私はもう一度、キリスト教の新約聖書に目を通すことにした。しかし、文字を目で追っているだけで内容が全く頭に入ってこない。私はイライラとして聖書を破った。何度も何度も繰り返し破った。小さな文字がぎっしり詰まった紙吹雪がそこら中に舞っていた。
――幸せって何なんだよ!
――人間は、何の為に生きてるんだよ!?
その時、「おやつよ~」と母親が私を呼んだ。私は破けた聖書をそのままにして、とりあえずキッチンに行っておやつを食べることにした。甘いものを食べれば、頭が活性化されるかもしれない。
キッチンに行くと、テーブルにはすでにおやつが用意されていた。私の母はまめなので、休みの日には必ずおやつを用意してくれる。
今日のおやつは苺ミルクだった。ミルクの中に苺と砂糖を入れるだけの簡単なおやつだ。
私は苺が入った器にミルクをなみなみと注ぎ、砂糖をたっぷりと入れた。ミルクの中に沈む苺をぶちぶちとスプーンで潰すと、真っ白いミルクの中にじゅわっと赤色が広がった。
私はぼんやりと苺ミルクを口の中に流し込んだ。
「あ、おいしい。」
思わず呟いてしまった。これは、かなりおいしい。
「でしょ?簡単だけど、母さんも好きなの。おいしいわよね♪お代わりもたくさんあるから、欲しかったら言ってね」
台所で作業をしながら、母が答えた。
私はおいしい苺のお陰で機嫌が良くなり、苺ミルクを四杯も平らげた。
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