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それから数日後・・・
渉の家に由利が来た。
「チイ・・・まだ・・・落ち込んでますか?」
「落ち込んでるって・・・?」
渉は由利なら何か知ってるに違いないと思い聞き出した。
渉におみやげのペンダントを渡した。
「誰に渡すつもりだったのかわからないんですけど・・・チイが好きな人に渡すつもりで お土産として買った物です」
「チイが・・・」
渉は間違いなく自分への土産だと思った。
「ホテルから チイ 誰かに電話してたんですよ・・・それから 急に元気なくなって・・・お土産も必要ないから いらないとか言い出して・・・」
「そうだったのか・・・ありがとう・・・」
(俺 何かしたかな?電話?あの日・・・電話はなかったよな・・・?)
明らかに千秋は渉に怒ってるのだとわかった。
「チイっ!何かあったら話さなきゃわからないだろ!いい加減にしろよ!」
渉は部屋の前で怒鳴った。
怖い顔で千秋が部屋から出てきた。
「嘘つき!チイの事 騙して!」
「何が?何を騙したんだよ!意味 わからないよ!」
「チイが居ないからって玲子さんを家によんで・・・」
「あれは・・・健次が・・・」
何故・・・千秋が玲子が来た事を知ってるのか不思議だった。
「チイ 渉の携帯に電話したのに・・・電話に出たのは玲子さんだし・・・」
「電話?」
「もう信じられない!」
「チイ!話・・・絶対 おかしいよ!電話なんて知らないし!」
渉は何が何か訳がわからなかった。
「確かに玲子さん 来たけど健次と一緒に来て・・・玲子さん 相当 酔ってて・・・少し 休ませた・・・あっ!休ませた時・・・もしかして・・・」
「チイ 罠だよ!俺はチイを騙してない!神に誓っても言い切れるよ!」
渉の真剣な表情で千秋は渉が嘘をついていないと確信した。
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