第 1 章 突然やってきた

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千秋の片付ける姿を見ながら 母親は渉に話し出した。 「チイちゃんのお母さん、一週間前 亡くなったの・・・ 母さんとチイちゃんのお母さんは幼なじみでね・・・ うぐっ・・・まさか夏美が・・・ 死ぬなんて・・・ヒッく・・・ ヒッく・・・」 母親は話しながら泣き出した。 「泣きながら話されても わからないよ・・・ で・・・???何??? 美咲ちゃんとか呼ばしてるの???」 母親は照れながら 「だって美咲ちゃんの呼び方の方が若々しくて良いでしょ~」 (今 泣いてたのに・・・ 何だよ その満面な笑みは・・・) 「で・・・?いつまで?」 「いつまでって・・・ずっとよ・・・」 「はぁ?無理だろうよ! だいたい、母さん ほとんど家に居ないだろっ!」 渉は美咲の考えてる事に呆れていた。 美咲はファッションデザイナーで 日本から海外まで 幅広く活躍していた為 ほとんど 家を空ける事が多かった。 「大丈夫よ・・・チイちゃん、しっかりしてるし・・・ 夏美が女手一つで育ててきたから 家事とか母さんより上手かも・・・」 「そんな簡単に・・・海外とか行ってる間 どうするんだよ・・・」 「あんたが居るじゃない! ダーリンは忙しいから・・・無理としても・・・ 渉が居るから大丈夫! それに・・・もう 何をどう言っても チイちゃんは白石家の家族だから! 夏美が死ぬ直前 約束したし・・・」 「俺だって・・・仕事あるし・・・それより あの子いくつだよ?」 「11歳、もうすぐ12歳 小学6年生よ・・・」 「勘弁してくれよ~無茶だろ~っ・・・」 「そ~ゆ~事なので・・・ヨロシク~っ」 渉は頭を抱えこんでいた。
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