101人が本棚に入れています
本棚に追加
/388ページ
「この夏休みは古で過ごしなさい。もう宿泊の手配はしてあるから。お前は大切な物を忘れがちだ。それを学んできなさい」
脳裏に祖母の言葉が甦る。
渡されたパソコンは1日の報告をメールするための物だが僕はゲームに使っている。
別に禁止されてる訳じゃないしな。
頭の中で言い訳をしながら僕は次第にゲームに熱中していく。
「古で夏休みを過ごしたって何も変わらないよ。ただ不便なだけで……」
ーー間も無く到着いたします。
僕の独り言をかき消すようにアナウンスが流れた。
気が進まないながらも僕は席を立ち、入り口に向かった。
最初のコメントを投稿しよう!