バレンタイン

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 「ホワイトデー。期待しちゃってもいい?」    「期待しないでください」   期待されても困るしな。    「むぅ~」    「アハハ!……じゃぁな」    「あっ!待って!」    「ん?」   振り向いた瞬間、    「んっ!?!?」   まただ。 またいきなりキスされた…… キス魔かよ……    「エヘヘ………またね」    「ぉ……おぅ」   唯の顔はいつもみたいに真っ赤に染まっていた。 たぶん俺も。 ……… …… … 家に帰って、まずは後輩とクラスメート―――手紙が入っていたから間違いない―――から確認する。 楽しみは後だ。    「大量だね」    「うゎ!?!?」   志保だ。 なんでこの辺の女は何に関してもいきなり………… 唯とか由香里とか鬼塚とか塚原とかこいつとか………………    「お兄ってモテるんだね」    「さぁ?」   実際どうなんだかな。 もらった数はたいしたことない―――はず―――。 8人分? 全部手紙入り。 しかも2人を除いて全員が付き合ってることを了承している。 残り2人は付き合ってくださいって………
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