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―放課後―
授業が終わり、放課後。
「帰ろ~♪」
「ぁ、悪い」
唯は、頭にハテナを浮かべたような顔をした。
「呼び出しくらった」
そう言って、ある手紙をひらひらと宙に揺らす。
その手紙は、紛れも無い、ラブレター……
「わかった……」
「案外あっさりしてるな?」
「だって……」
だって?
と、俺は繰り返す。
「信じてるもん」
「あぁ~……うん。大丈夫だ」
「エヘヘ♪またねっ!」
「おぅ!またな」
挨拶を交わして、唯は帰った。
入れ代わりで来たのが、由香里。
「いいの?」
「あぁ。大丈夫……」
「そうじゃなくて………ちゃんと話さなくて」
「………大丈夫……」
「ならいいけど」
「まぁ行ってみるさ」
由香里が心配していること………
それは唯自身の問題と言ってよかった。
今から俺が告られるだろう女子……
それは唯にとって天敵のような人物。
………
とにかく行くしかないか………
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