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場所はやはり校舎裏の時計台。
「大丈夫………」
そう自分に言い聞かせる。
そういえば最近になって、昔の唯の記憶が戻ってきた。
あの約束だけは全くだが……
「来たけど?」
「待ってましたよ、先輩……」
いた……
彼女は本田澪(ホンダ ミオ)。
唯のいとこらしい。
詳しいことは聞かされてない。
とにかく目の前のことを済ませないと。
「ずっとこの日を待ってました……」
「そのことだけど……」
「はぃ?」
「俺実は…………唯と付き合ってるんだ」
「知ってますよ?」
「はっ!?」
ならなんで……?
「それでも私は先輩のことずっと好きだったんです……」
「………」
「いいんです。どうせいつも唯姉さんの後ろでしたから」
声がかけられない。
「でも……これだけは譲れません!」
どっちだよ……
「私と……本気じゃなくても………唯姉さんの次でもいいです。私と付き合ってください!!!!」
………………
落ち着け俺……
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