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「愛先輩っていい先輩ですね♪」
唐突にそういい出す香織。歩いていた足も自然とピタッと止まってしまった。
今の状況といえば数分前に愛と別れ、家や田んぼなどが延々と続く平凡な道を二人で歩いている。という感じだろうか。
さっきまでは普通に学校でのことを話したり、テレビのことを話したりしていた。
…なのにいきなりなんですか!?
「ないないない!!あれがいい人だったら、世の中みんないい人!!むしろ神様になれるよ!!」
私は顔の前で思いっきり手をぶんぶん振り否定してみせた。
そして、止まっていた足をまた動かしはじめた。
そんな私に合わせて香織もゆっくり歩きはじめ、香織はクスッと笑って口を開いた。
「神様って。でもおもしろいし、優しいし、かっこいいいいじゃないですか。まぁ多少危ないとこもありますけど」
最後の言葉にはちょっとだけ困ったような笑顔でそう言った。
「おもしろいのは百歩譲ってありとして優しくて、かっこいい!?」
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