2168人が本棚に入れています
本棚に追加
「わわっ、なにするんですか!!」
すっかりぼさぼさになった髪の毛を手で直しながら、ぶすっとした顔で言われた。
「ははっ、そんな顔しないの♪」
そう言って今度は、ぽんぽんと優しく撫でたら「もう…」と言って黙ってしまった。
なんか犬みたい…
仕草がほんとに犬にみえておもしろいなぁって思っていると、香織の頭を撫でている手にポツッと何かがあたった気がした。
なんだろうと上をみたが何もなく、気のせいだろうと思って彼女のほうに見直したら、今度は鼻のあたまに冷たいものが降ってきた。
まさか…
と思ったが時すでに遅し。
気付いたころには辺り一面どしゃ降りの大雨になっていた。
最初のコメントを投稿しよう!