どきどきハプニング

11/18
前へ
/122ページ
次へ
「あの…先輩?」 香織の呼びかけに軽くどこかに飛んでいた意識を手繰り寄せた。 自分をみると、さっきの雨に負けず劣らずべだべたに濡れていた。 「ほんとにすいません…」 泣きそうな顔をし、俯きながら必死に謝っている香織。 そいえば数時間前にもこんなことあったなぁ…と変なことを考えた。 私は香織の頭に手をおいてあやすようにポンポンとなででやる。 「全然気にしないでいいよ…大丈夫、香織は悪くない。」 「で、でもぉ…」 香織は既に潤み始めている瞳でそう言った。 うぅー、困ったなぁ。 と心の中で唸っていると、あることを思い付いた。 「そうだ香織!!」 「…はい?」 潤んだ瞳でまっすぐ自分をみられて少しばかり恥ずかしかったが、言葉を続ける。 「いっしょにお風呂はいろっか!!」
/122ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2168人が本棚に入れています
本棚に追加