2168人が本棚に入れています
本棚に追加
いじっちゃおっかな…
そう思った瞬間、残った少しばかりの理性が天使の姿をした私が現れた。
『だめだよ!そんなことしちゃ!』
その一声にはっ、となった私は寸でのところで踏み留まった。
やっぱりだめだよね…
と思い立ったその矢先、今度は悪魔の姿をした私が現れた。
『いいじゃん。やっちゃいなよぉ♪』
横に寝転がるような体勢で私の頭を突っついてくる悪魔。
『出たわね!由妃を唆さないで』
『うるさいなぁ…』
『うるさいとは何よ!香織はあんな恥ずかしがってるのにいじったりなんかしたら可哀想でしょ!!』
『可哀想なんて知ったことか!人間は欲望に忠実でないと。やりたいと思ったことはすぐにやる!!これが私のモットー』
『それこそ知ったことじゃないわよ。人はその欲望を我慢できるかで良さが出るのよ』
『なにー!!』
『なによー!!』
お互いおでこをひっつけて今にも取ってかかりそうな雰囲気を出し、ポカスカとやりはじめていた。
暫くすると一方が飛ばされ一方が残った。
勝ったほうとは…
最初のコメントを投稿しよう!