はじまり

3/6
前へ
/122ページ
次へ
  「…き、ゆき」 考え事をしていたせいで彼女の存在を忘れかけていた。 「へっ、何?愛」 愛とは私の一番の友達。 いわゆる親友というやつだ。 毎回変なことばかりしてくるが、やるときはしっかりやる子でいつも私のことを助けてくれる。 なんだかんだでかなり頼りになる子だ。 そして今、私は愛と残り少ない休み時間を過ごしていた 「何ボケッとしてんの!!そんな風にしてると襲うぞ」 にやけた顔でそう言って、お弁当に入っている卵焼きをほおばる愛。 こいつならやりかねない!! そう…毎回してくる変なこととは私へのセクハラ行為だ。 やるたびに痛い目にあっているのにいっこうにやめる気配がない。 まったく迷惑なものだ。
/122ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2168人が本棚に入れています
本棚に追加