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「いつかお前ぶっ殺す!ちゅ☆」
「朔夜?誰に言ってる?」
「今無性に逆立ちしたい~~~!!!」
「わ~!!本当にしないで~!」
「………」
隣の部屋では本当にお産があっているのか、心配になる二人であった
沙乃は秦に向き直り神妙な面持ちで話を切り出す。
「北の玄明寺【ゲンミョウジ】家、西の虎貊【コバク】家、南の朱麗[シュウライ]家で赤ん坊が生まれたわ…」
「!?」
秦は一瞬驚いた表情を見せたが
「それで、初代の当主が予言された例の紋章わ…」
「報告によれば皆、美しい紋章が背中に浮き出たそうよ。だけど…」
生まれたことには誰にも喜ばしいことであるが、沙乃は少し複雑な表情をする
「玄明寺家は双子の赤子で、一人は殺すそうなのよ…」
!?
「あなたも知っての通り、この島は4つの家系となっていてる。中心に位置する塔には、かつて先代から生まれた双子の片方が反乱を起こし大変な騒ぎになった。
それが原因…」
「しかし、それではあまりにも酷すぎます!」
秦は必死に反論する。
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