~第四章夢のアト~

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なんで・・・? 私の頭に一番先に横切った言葉がそれだった・・・ 下に着くと父さんがもうすでにいつもの椅子に座っている・・・ そこは二人が死んでからは柊の席になっていた・・・ 「どうしたんだ、雪?早く座りなさい。」 父さんの声が響く 「・・・雪・・・」 柊の声が私を我に返した。 「さ、食べましょ♪今日は二人が大好きなオムライスよ」 低血圧な私にはかなりキツイチョイス・・・ でも、暖かいそれを私は食べる。 母さんのオムライスはいつもバターが少し強くて、料理下手な母さんらしい味・・・ 「どう?今日はいつもより美味しい?」 母さんは少し緊張しているのか、真剣な目で私達を見守る。 「いつもよりかは、旨いな(笑)」 父さんがからかうように言う 「Σいつもよりって!まるでいつも不味いみたいに・・・」 「否定は出来ないだろ?」 父さんは涼しい顔でコーヒーを飲むと、新聞を開く。 .
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